8月17日、NHKラジオ(本放送ラジオ第1、再放送FM)の番組「Z世代が伝える戦争のはなし」に経営情報学部を2023年3月に卒業し、現在は大学院でデジタル技術を学ぶ濱大貴さんが出演しました。
番組では、濱さんが学部生時代に制作したメタバース上のバーチャルシベリア強制収容所について、制作に至った経緯、制作に向けて取り組んだ資料収集と資料不足を補う工夫、収容所体験者や資料館学芸員の方との交流、そして中学校での平和教育で活用した事例などが関係者へのインタビューも交えながら紹介されました。
60万人もの人々が過酷な労働を強いられ、その多くが寒さや飢えで亡くなったシベリア抑留ですが、時が流れその実態はなかなか伝わりづらくなっているのが実情です。濱さんは経営情報学部でシベリア抑留の研究者である小林昭菜准教授と巡り合ったことで、同准教授の考案である「バーチャルシベリア収容所」を、自らがゼミ等で学んだ技術を駆使してデジタル空間に作り上げたとのことです。資料が残っていない部分は想像を膨らませたりしました。同世代そしてさらに若い世代の子供たちにも興味を持ってもらえるような、ゲーム要素を加えたり、ところどころに創意工夫があるとのことでした。制作する中で、あまりに劣悪な環境を目の当たりにし「こんなところで人間は生きていけるのだろうかという思いで思わず泣きそうになってしまった」と話していました。
作り上げた「バーチャルシベリア強制収容所」は平和祈念展示資料館で公開したり、中学・高校などで生徒たちに体験してもらったり、シベリア抑留の犠牲者を追悼するイベントで参加者に体験してもらったりしているとのことでした。
今後について濱さんは、シベリア抑留の実態をデジタル技術で再現し新しい歴史教育の一つの方法論として構築したいとし、ただ資料として残すだけではなく、ゲーム要素を加えることで、現代に生きる人たちが自分の意思で移動し様々な角度から見てみようと思える空間に作り上げたいと締めくくりました。
番組はこちら
https://www.nhk.jp/p/rs/PM3MNYK159/
シベリア抑留追悼イベントの詳細はこちら
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