5月18日、「事業構想論」(担当教員:松本祐一教授、履修人数:309名)の授業にゲスト講師として株式会社Pont D’or(東京都港区)代表の青山美恵子様をお招きし、「日本で働くということ」をテーマにご講演いただきました。
青山様は2015年に株式会社Pont D’orを創業、最初は料理教室を開校しパクチーを日本に広める切っ掛けになったそうです。扱う商材をホテルや旅館に卸すうちに、老舗旅館から人手が足りないという相談を受けたことから、2019年から外国人人材の人材紹介事業を始めたとのことです。コロナ禍を迎えてからは第二新卒や日本に滞在している外国人を人材紹介の対象に加え、2022年からはRPO(Recruitment Professional Outsource service)に事業をシフトし大手外資系企業に向けた採用外注を担っているとのことです。青山様が起業に踏み出したターニングポイントとして、学生時代の留学経験で培った英語、フランス語といった語学力と、同じく学生時代にインターンでベトナムホーチミンのNPO駐在事務所で経験した活動を挙げられました。特に語学については言語としての知識以上にその国の文化、習慣に触れ現地の実情や人々と関わることが大切とされました。
次に、現在取り組んでいる人事の仕事についてご説明いただきました。人事の6つの機能として「採用」、「組織運営」、「給与・税務」、「労務」、「コンプライアンス」、「メンタルヘルス」を挙げられ、この中で特に「採用」と「労務」を主な事業としており、タイミングとスピード感が求められる動きのある仕事であるとされました。また、外国人が日本にたくさん来ることによる影響として、地方創生の担い手となり得ること、技能実習制度など法的な整備の重要性、VISAや在留資格とそれに伴う就業できる業種・職種の制限、外国人を題材にしたTV番組の活況、グローバルスタンダードな英語の重要性についてお話しいただきました。
最後に、これから求められる視点として、ChatGPTやAIロボットとの共存、少子高齢化に有効な対策、日本の10年~30年先のあるべき姿の3点について学生たちに考えてみて欲しいと課題提起がありました。
学生との質疑応答では、「事業の内容を時々に応じて変えていくきっかけは何ですか?」、「外国人の採用で特に大変なことは何でしょうか?」、「語学を習得するコツと、今後身に付けるべき外国語は何でしょうか?」、「現在の仕事のやりがいはどのような所にありますか?」など多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。
株式会社Pont D’or : https://pontdor.co.jp/
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