12月20日、「ホームゼミ志」(担当教員:趙佑鎭教授、杉田文章教授、中澤弥教授、石川晴子教授、中村有一教授、増田浩通准教授、内藤旭惠准教授、千ヶ崎清孝准教授、関秀雄客員教授、履修者:47名)の授業にゲスト講師として株式会社ボーダレスコミュニケーション(東京都渋谷区)代表取締役の岩崎弘治様をお招きし、「クール・ジャパン革命!日本のソフト・パワーが世界を変える!」をテーマにご講演いただきました。また当日は岩崎様をゲスト講師としてご推薦いただいた日本BE研究所所長の行徳哲男様もご同席されました。
岩崎様は渡米後にガンプラの輸出からスタート。世界中にキャラクターグッズを輸出するようになり、世界は日本文化を求めているのに、日本はその欲求を満たしきれていないと痛感したとのことです。ジョセフ・ナイが唱えたように「ソフトパワー」は政治力、軍事力、経済力に勝ることから、アメリカは国策で「Trade Follow Film」と映画はアメリカを世界に売り込むPRと位置付け、ジーンズ、マクドナルド、コカコーラなど全世界に浸透させてきたとされました。韓国でも韓流コンテンツ振興政策(韓流WOOD)が取られ、映画、ドラマ、オンラインゲーム、K-POPなどで席捲しているとされました。 これら政策を日本でも「Trade Follow ANIME」として、ポケットモンスター等を代表とする日本製アニメを中心に据え世界に日本文化を発信していくべきであるとされました。現に日本製アニメはフィリピンで「VOLTEX Ⅴ」が、フランスでは「グレンダイザー」が爆発的な人気を誇っているとのことです。
続いて、「和をもって貴としとなす」、「もったいない」、「足るを知る」、「武士道」、「万物に霊性を見る」等の日本文化そのものが海外で高い評価を得ているとのお話をいただきました。アニメの語源は「アニミズム」であり全てのものに生命が宿っているという日本人の根源的な思想に通じるものがあり、「志教育プロジェクト」としてアニメ業界に携わる巨匠たちも世界に向けて教育面でも尽力されているとのことです。
最後に、ウォルト・ディズニーと手塚治虫の対比についてお話いただきました。ディズニー作品は戦争プロパガンダの面もありアメリカ・ファーストであるのに対し、手塚作品は戦争体験から二度と戦争を起こさないという世界平和への思いが根底にあり、ここが根本から異なる点とされ、だからこそ世界中に受け入れられているとされました。さらには、アニメに留まらず世界中でもっと売れるがまだ認知されない日本製品・日本文化は多々あると説かれ、こういったものをどんどん海外に展開して日本を豊かにしていくことが求められているとされました。
講義の最後には、行徳哲男様より「文化(culture)は耕す(cultivate)を語源とし、手で種を蒔き、耕し、収穫する『手づくり』を忘れてはならず、加えて『楽しい』ものであるべき」という言葉をいただきました。
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