経営情報学部では教員、研究者が相互に研究内容を理解し合い、学際領域の研究高度化を目指すべく「研究サロン」を定期開催しています。9月27日には、彩藤ひろみ教授から「今、3DCGとかメタバースをやっている理由 ~先端研から多摩大学へ~」のテーマで研究動向についてお話をうかがいました。当日は対面およびオンラインで教職員15名が参加しました。
彩藤教授は1987年~1991年、東京大学先端科学技術研究センターに所属され、当時最先端のグラフィクス用ワークステーションを用いて地震発生時大規模火災からの歩行による避難シミュレーションと結果のビジュアル化に取り組んでいたそうです。インターネット黎明期の1991年に多摩大学に移籍され、独自のサーバーを立ち上げ多摩大学のホームページを手掛け、授業ではグラフィック表示技術を教えていたとのこと。その後、マルチメディアの時代となりPCを多数備えた教室でDTPをはじめマルチメディアの授業を担当されたそうです。そして2011年からはフランスから研究生を受け入れはじめたのを契機に研究範囲を3DCGに特化、アニメーション制作に取り組み、アニメ制作会社と協力し公開作品にも参画したとのことです。
2020年からはメタバースに取り組み、「バーチャル多摩大学」を試作。コロナ禍で対面開催ができなかった学園祭をバーチャルでの開催に尽力されたとのことです。この時期、学生たちも大学に登校することなくオンラインで準備を進めたとのことでした。その後は大学コンソーシアム八王子の学生企画で「バーチャル高尾山」の制作、小林昭菜准教授との連携で「バーチャルシベリア収容所」の制作等を経て、現在は沖縄県石垣島のNPOからの委託研究で「メタバース石垣島」の構築に取り掛かっているとのことでした。
これまでの研究活動、教育活動を通じ、専門の軸はコンピュータプログラミングを基本とし、文字から映像へそして3次元へ、さらに動きの滑らかさへと技術とハードウエアの進歩に合わせ研究活動の幅を広げて来たとのことでした。質疑応答では、「メタバースとリアル」、「メタバースとビジネスの相性」、「メタバースの教育ツールとしての活用と効果」、「現状のメタバースの制約」等について活発なディスカッションが行われました。
彩藤ひろみ教授は経営情報学部で「クリエイティブデザインⅠ・Ⅱ」、「プログラミング言語(C#)」等の授業を担当されています。
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