経営情報学部では2023年度秋学期、「一般社団法人日本ショッピングセンター協会」のご協力のもと寄付講座として「ショッピングセンター(以下SC)論」(担当教員:松本祐一教授)を開講しています。10月27日の講義ではゲスト講師として株式会社小田急SCディベロップメント(東京都新宿区) 海老名営業室 ビナウォーク 支配人の石田裕司様にご登壇いただき、「テナントミックスとリーシング」をテーマにご講演いただきました。株式会社小田急SCディベロップメントは市場競争力の強化、専門性の高度化を図ることで専業ディベロッパーを目指し、2020年に小田急電鉄(株)より分社化したとのことです。
最初に小田急線海老名駅に隣接する「ビナウォーク」の概要についてご説明いただきました。「気軽に立ち寄れて、一日中遊べる時間消費型SC」をコンセプトとしており、公園、映画、飲食、多種多様なイベント開催など、賑わいの空間を創造しているとのことで、「いきものがかり」の凱旋ライブなども開催したそうです。
続いて、SC事業の重要な専門用語である、MD(マーチャンダイジング)、テナントミックス、CS(カスタマー・サティスファクション)について解説され、テナントミックスとフロアコンセプトの考え方についてご説明いただきました。さらに活性化策コンセプトの事例として、小田急線新百合ヶ丘駅に隣接する「アコルデ新百合ヶ丘北館3階リニューアル」について、競合店分析やSWOT分析を踏まえたコンセプトの策定とテナントミックスについてご紹介いただきました。そして、もう一つのテーマである、テナントを誘致する活動業務を指すリーシングについて、業務の全容、手順、テナント入れ替えの事例等について詳細にご説明いただきました。
最後に、近年のトレンドとしてSCが提供する新たな役割についてご説明いただきました。人口減少と高齢化が進む日本においては、SCの方向性が売上、集客、利益の追求から、来館と滞在の追求、街全体との共存、地域に見合うコミュニティ業態の重視にシフトしているとされ、2018年頃からは外部との連携による来館動機の創出といった地域共生主義が主流になってきているとされました。具体的には、コワーキングスペースやカフェのような空間、自習室を備えたSC、従来のファミリー向けのフードコートから、よりアダルティーなフードホール等が好評とのことです。そして小田急SCディベロップメントの地域ステートメントである「エキチカは、マチチカ、ヒトチカへ。」をご紹介いただき、ご講演を締めくくられました。
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