経営情報学部では2023年度秋学期、「一般社団法人日本ショッピングセンター協会」のご協力のもと寄付講座として「ショッピングセンター(以下SC)論」(担当教員:松本祐一教授、履修人数:109名)を開講しています。12月8日の講義ではゲスト講師として東急株式会社(東急プロパティマネジメント株式会社出向グランベリーパーク課長)の梶川直樹様にご登壇いただき、「SCと人材」をテーマにご講演いただきました。
最初に、学生たちに30歳、50歳になった未来を考えてみようと問いを投げかけ、その時点で期待する年収や貯金、仕事や家族、自分の価値、そのために何に取り組むかなど、意見交換を行いました。現在とは変わっているものとして人口構成や年平均気温をあげ、これらによる社会の変化を織り込む必要性を示唆されました。加えて半導体技術など、テクノロジーの進歩も想定する必要があるとされました。一方でVUCAの時代と言われますが、過去を振り返ればいつの時代にも予測不可能な事案・事件が発生しており、人生とは思い通りにはならないものであり、日々変わりながらバランスを取るものとされました。
次に、イノベーションについてお話いただきました。連続性・同一性を保つ「進化」と断続性・異質性を含む「変化」を座標軸で示され、「変化」こそイノベーションであり他との競争を免れるものとされました。一方で「進化」は厳しい競争から生まれるもので、終着点があり、巻き込まれると疲弊も大きいとされました。日本企業では「変化」について総論賛成でも、個々人レベルではリスクを取れず自分の意見を言えない風潮があったが、日にち薬と言われるように失敗は時が癒すとされ、次々と姿を変えるチョウの一生を例に変化の大切さを説かれました。
最後に、人間の性格は環境や状況が創り出しているとされ、マーク・グラノヴェッターの弱い紐帯理論、ノーベル生理学・医学賞受賞者のカリコー・カタリンの生きざまを引用し、思い通りにならないことを楽しむこと、進化ではなく変化(=イノベーション)を目指すこと、先味・中味・後味を大切にすることの大切さを説かれました。
松本祐一教授との対談では、「梶川様が変化を指向する上で、ショッピングセンターの意味合いは何ですか?」との問いに対し、「一般ユーザーと近いリアルの場所であり、人間が活動する現場と見ています。」とご回答されました。
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