経営情報学部では2023年度秋学期のアクティブ・ラーニングプログラムとして「AL実践 自動運転と社会」(担当教員:樋笠尭士専任講師)を開講しています。10月3日の講義ではゲスト講師として独立行政法人自動車技術総合機構 交通安全環境研究所の中川正夫様をお迎えし「自動運転の技術と課題」のテーマでご講演いただきました。
中川様は2019年に国土交通省所管の交通安全環境研究所に入所し、自動運転車の認識性能評価に関する研究、社会受容性に関する研究など、一貫して自動運転の機能要件/評価試験法の研究に従事されており、加えて日本政府代表として国際調和活動にも携わっていらっしゃいます。
最初に自動運転実用化の動機として、年間2,636人に及ぶ交通事故死者数(令和3年度)のうち97%がドライバーの違反によるものであることから、自動運転の実装により運転者が原因の交通事故の大幅な低減が期待できるとされました。続いて、自動運転のレベル分けと自動運転技術の開発状況について「認知」、「判断」、「操作」に求められる機能に従ってご説明いただきました。また、近年進歩が著しい、ダイナミックマップ、GNSS、ミリ波レーダ、カメラ、LiDARなどの最新技術動向について解説していただきました。さらに自動運転の安全性の考え方、安全性の確認手法について説明いただき、現在議論されている新しい試験方法にも言及いただきました。
質疑応答では、学生から「高齢者の運転スキルと自動運転レベルを対応させることで段階的に自動運転を実用化できるのではないでしょうか?」、「センサーが複数台の車に搭載された場合、干渉が問題にならないでしょうか?」、「自動運転の段階に対応じて、限定免許となるのでしょうか?」、「世の中の車の半数が自動運転になったら、事故数は半減するのでしょうか?」など多くの質問があり、活発な議論が行われました。
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