―事業構想実践論― 売れる仕組みづくりの本質 株式会社iiy
2026年7月3日(金)、「事業構想実践論*1」(担当教員:松本祐一教授)の授業に、株式会社iiy顧問、大前 光 氏をお招きし、「売れる仕組みづくり」をテーマに講義が行われました。
大前氏は、2013年に大学を卒業後、車の部品メーカーで6年間勤務し、「お小遣い稼ぎ」から始めた副業から起業へと転じ、約4年で女性向け下着ブランド「チャーメイクボディ」を立ち上げました。ブランドはAmazonランキング1位を獲得する主力商品を持ち、年間5,000枚以上を売り上げるなど高い成果を上げました。現在は上場企業にM&A、社長を退任し、顧問としてサポートされています。
講義では、SNSを使えば商品が売れるわけではなく、自身の経験から480万再生・3,000いいねを獲得した動画が売上に全く結びつかなかった一方、再生数が同様の500万再生の別の動画では1,000枚以上の売上を達成した事例を紹介し、再生数ではなく「内容の構造」が成果を左右することを強調されました。売れる仕組みの構造として、①顧客理解、②価値提供、③販売チャネル、④利益構造の4つの要素が循環することで、持続可能なビジネスモデルが形成されると説明しました。
さらに大前氏は、副業期の失敗事例を詳細に語り、EC販売を開始し、100商品以上を扱って月200万円の売上を達成したものの、口座残高が毎月20万円減少する状況に陥ったことを紹介しました。税理士との分析により、売上200万円に対し販管費110万円、原価80万円で帳簿上は利益10万円が出ていたものの、売れない仕入れが資金を圧迫していたことが判明し、この経験から、顧客理解の欠如、価値提供の不足、利益構造の脆弱さが失敗の本質であると認識し、戦略を転換したとのことです。
転換後は、「二の腕シェイパー」という商品に絞って集中し、レビュー、ブログ、SNS、YouTube、Google記事、実ユーザーの声など徹底したリサーチを行い、自身でも使用テスト等を重ねました。二の腕悩みの背景には「痩せて見られたい」「綺麗に見られたい」という深層心理があり、多くのユーザーが猫背であることから、姿勢改善が上半身全体の見映えを向上させるという洞察をもとに、二の腕・姿勢・バストの3つの付加価値を備えた商品を中国工場とミリ単位で調整しながら開発し、結果として売上300万円以上、利益70万円を達成しました。
講義後半では、学生に向け、SNS運用の費用対効果の重要性や、動画制作費・人権費・場所代を含めたコスト管理の実践方法が紹介されました。投稿後の売上波及をExcelで記録し、費用対効果を厳密に測定することで、再現性のある運用を行っていることが示され、学生たちに、顧客理解と付加価値の追求は起業だけでなく、企業内での業務や就職活動にも応用でき、相手にとっての価値を提供する姿勢が成功の鍵であるとのメッセージを送り、学生たちに「誰に・何を・なぜ・どのように収益化するかを具体化すること」が重要だと語りました。
質疑応答では、起業の動機、商品選定の基準、女性向け商品に参入した理由、労働時間、事業継続の判断基準などについても赤裸々にお答えいただきました。
今回の講義は、大前氏より、EC事業の立ち上げから事業売却までの経験をもとに「売れる仕組みづくり」の具体的な動き方や意思決定の背景について、率直かつ実務的なお話を伺うことができ、学生にとって学生が自らのアイデアを「事業として成立する形」にまで具体化するための方法を知る貴重な機会となりました。
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*1:企業・行政・NPOなどの活動を横断的に「事業」として捉え、それぞれの歴史的背景や役割を理解しながら、社会課題の解決につながる事業を企画・構想するための実践的な方法論を学ぶプログラムです。
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民間企業との連携企業
との連携民間企業やNPO等広い意味でのビジネスないしプライベートセクターを指し、経済活動に直接結びついていくという意味で重要な役割を担っています
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政府や自治体
との連携自治体
との連携政策目的の達成を使命とし、地域産業等の現場ニーズに即した技術開発・技術指導に加え、研究開発基盤形成や制度改善にも重要な役割を担っています
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大学や研究機関
との連携教育・
研究機関
との連携教育と学術研究に加え社会貢献をも使命とし、優れた人材の養成・確保、未来を拓く新しい知の創造と人類の知的資産の継承等の役割を担っています
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地域住民やNPO
などとの連携NPO、
地域団体
などとの連携地域住民、地域団体、NPOなど多様な主体を含む概念で、その地域毎に様々な状況・課題があり、各地域の実情にあわせた取り組みが求められます








