経営情報学部では2023年度秋学期、「一般社団法人日本ショッピングセンター協会」のご協力のもと寄付講座として「ショッピングセンター(以下SC)論」(担当教員:松本祐一教授、履修人数:109名)を開講しています。12月1日の講義ではゲスト講師として新都市センター開発株式会社(東京都多摩市)施設・地域活性化業務室 次長の加藤僚様にご登壇いただき、「地域との連携(事例研究)-多摩センターでの連携事例-」をテーマにご講演いただきました。
最初に、多摩ニュータウンの開発経緯についてご説明いただきました。50年前に首都圏の大幅な人口増加に対応するために計画された、稲城、多摩、八王子、町田の4市にまたがる面積約2,800ha、計画人口約34万人のまちで、現在の人口は22万人とのことです。その中心である多摩センター地区では、本学が開学した1989年に多摩そごうがオープン。1990年代になるとサンリオピューロランド、京王プラザホテル、丘の上パティオ、多摩カリヨン館、ベネッセコーポレーション等がオープン。交通関係では京王線橋本開通、小田急線唐木田開通に続き多摩モノレールも開業しました。しかし2000年代になると多摩そごうの閉店など集客減が目立つようになり、多摩センター地区連絡協議会を発足し、地域の活性化を推進することになったそうです。
続いて、多摩センター地区連絡協議会の活動についてご説明いただきました。正会員・賛助会員含め44団体が加盟。地域活性化事業に加え、地域防災、地域清掃、地域防犯などの地域貢献事業にも注力しているとのことです。具体例として、パルテノン大通りマルシェ、ガーデンシティ多摩センターこどもまつり、多摩センター夏まつり、ハロウィンin多摩センター、多摩センターイルミネーション等のイベントの企画・運営をご紹介いただきました。また効果測定を重視し、KLA(KDDI Location Analyzer)による集客分析等により、イベント企画・運営に反映させているとのことです。
最後に、直近の事業をご紹介いただきました。目新しさを「多摩センター」から発信することを目指し、マルシェや冠イベント、さらには多摩市の企業・施設や他都道府県等と連携した事業を推進・強化しているとのことで、今後は鉄道会社や行政に加え、聖蹟桜ヶ丘、立川、町田などの他地域との連携、市民団体との連携、高校や大学など教育機関との連携も図っていくとのことでした。
質疑応答では、「今後の方向性として、他地域との連携を考えているのは何故ですか?」との問いに対し、「今までの枠組みでは広がりが期待できないからです。他地域との連携を図ることで不動産業、デベロッパーとして事業の広がりを見出せる可能性があり、このような考え方が本流になってきています。」とご回答いただきました。
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