経営情報学部では2023年度秋学期、「一般社団法人日本ショッピングセンター協会」のご協力のもと寄付講座として「ショッピングセンター(以下SC)論」(担当教員:松本祐一教授、履修人数:109名)を開講しています。11月24日の講義ではゲスト講師として株式会社新都市ライフホールディングス(東京都新宿区)施設経営本部 店舗開発部 課長 の南部卓也様にご登壇いただき、「地域との連携」をテーマにご講演いただきました。新都市ライフホールディングスはニュータウンセンター施設の開発・運営、再開発施設の取得・運営に携わっており、単体で82施設、グループ全体で約170施設の開発・運営を行っています。
最初にSCを構成する関係者は商業デベロッパー、テナント、顧客、地域社会、協力会社、オーナーなど多岐に渡り、これらステークホルダーがSCに望むことも多様であるとされ、「買い手よし、売り手よし、世間よし」の三方よしを目指し、その結果として地域にない商品・サービス、生活利便施設を誘致し地域の活性化に貢献することが大切とされました。そしてSCが地域のハブになることで、地域コミュニティの再生、情報交換の「たまり場」、人と人が出あう「きっかけ」づくりに貢献することで地域活性化につながっていくと説かれました。
具体例として東京都練馬区の「光が丘IMA」の事例をご紹介いただきました。まちびらきから40年を経過し住民の高齢化が顕著になるとともに、公共交通機関の空白地帯が存在することから、MaaS(Mobility as a Service)導入を推進すべく実証実験を行っており、また、交流、健康増進、SDGsの達成を目指し参加型イベントである「プロギング」に力を入れているとのことです。さらに屋外テニスコート施設の有効活用を図るべく、子供向けサッカー教室、青空フェンシング教室、ラケットスポーツである「パデル」の振興にも力をいれているとのことです。その他にも、瀬戸内フェア等のイベント、地域情報誌の発行、多目的利用が可能なIMAホールの運営についてもご紹介いただきました。
続いてP-PFI(公募設置管理制度)に基づく官民連携による都市公園の開発事例について、新宿中央公園を例にご紹介いただきました。
最後に、SCは不特定多数の人が行きかい集う場所であり、日頃からの防災対策は大変重要とされ、IMAホールでの「避難訓練コンサート」「避難訓練上映会」「避難訓練寄席」等、顧客参加型の避難訓練について説明いただきました。こうした活動を通じ、SCは地域のライフライン、社会インフラを支える役割を果たしていくとの言葉で締めくくられました。
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