経営情報学部では2023年度秋学期、「一般社団法人日本ショッピングセンター協会」のご協力のもと寄付講座として「ショッピングセンター(以下SC)論」(担当教員:松本祐一教授)を開講しています。10月13日の講義ではゲスト講師として株式会社東急モールズデベロップメント(東京都渋谷区)事業本部 沿線運営グループ 沿線運営部 マネジャーの中川奈々様にご登壇いただき、「SCのマーケティングについて」をテーマにご講演いただきました。
中川様は2014年に(株)東急モールズデベロップメントに入社。青葉台東急スクエア、武蔵小杉東急スクエアなど、一貫してSCのマーケティング、運営に携わっていらっしゃいます。
最初に「マーケティングとは?」との問いを投げかけられ、フィリップ・コトラー、ピーター・ドラッガーらの言葉を参照し、「モノ・サービスの販売・提供」がそのゴールであるとし、これを踏まえてSCにおけるマーケティングのゴールは「SCに来館してもらうこと」とされました。近年、SCは数の飽和による競争激化、サービス形態の多様化など環境変化が著しく、マーケティングが重要とのことです。続いてマーケティングにおいては自社を知ることが最重要とし、ケーススタディーとして武蔵小杉東急スクエアを取り上げ、立地、人口動態、近隣のタワーマンション開発状況、周辺商業施設の状況などを考慮しSWOT分析、STP分析を行い、「最も駅チカで日常使い、1人客でパパっと買い物を済ませたい」顧客をターゲットにしたとされました。そして理想とする顧客像である「ペルソナ」の解像度を上げ、このペルソナを使ったアクションを打ち出し、食物販店舗の割合を多くし、地域の情報を知るきっかけを創出したとされました。さらに男性顧客の動線に配慮した店舗配置、SCの出入り口を多数設け駅や街からのアクセスをスムーズにするなど様々な工夫を取り入れているとされました。最後に、「どうやったら来てもらえるのか、その答えを導き出すには、時代の変化に敏感になり、情報をキャッチアップすることが大切です」という言葉で締めくくられました。
質疑応答では、「導き出したペルソナは個々の店舗と共有しているのですか?」、「時代の変化に敏感になるために、普段から気を付けていることはありますか?」、「この業界に入りたいと思っている学生にはどんな能力を期待されますか?」などの質問があり、活発な意見交換が行われました。
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