12月7日、「事業構想最新事情」(担当教員:長島剛教授、履修人数:271名)の授業にゲスト講師として株式会社ブランディングボード(東京都町田市) 経営企画部 人材開発推進チーム主事の藤森章悟様、研究開発部CMOの髙橋由樹様をお招きし、「看板で集客数が劇的に変わる!」をテーマにご講演いただきました。同社は野立て看板事業、集客アップコンサルティング事業、研究開発事業、看板製造事業の4事業を中核とし、サインのデザイン、ロゴのデザイン、企業のVIサイン、建築外装やモニュメント等を手掛けているとのことです。
最初に、マーケティングとは「モノ・サービスが勝手に売れ続ける仕組みを作ること、『買ってください』とプッシュしなくても『買いたい』と思ってもらうこと」とされ、想定する顧客層に向けた適切なアプローチが必要とされました。そのためには「認知度」が極めて重要であり圧倒的な認知度を野立て看板で作る方法に行き着いたとされ、同社が手掛けた「インプラント診療の歯科医院」、「リサイクル書籍を中心とする書店」の野立て看板の実例をご紹介いただき、看板を使って無名な会社を有名にしていくことこそが同社のやりたいことであるとされました。
続いて、ブランド力についてお話しいただきました。ブランド力は「認知度」×「好感度」で表現され、まずは「認知度」を向上することが肝要とされました。そのためには看板の発見確率の向上、業種と業態からのアプローチ、看板を設置する位置の重要性、周辺の環境に応じた看板の見せ方等について解説していただきました。加えて顧客の感性で思考することが大切とされ、その点を広告でどう演出するかが重要であるとされました。購買意欲を後押ししている動機は商品のスペックにとどまることなく、その商品を手に入れることで得られるドラマを求める顧客層も確実に存在しているとされ、ここは経済学のハフモデルの限界を超える領域とされました。個々人の非合理な選択の違いを測定しデザインで介入する必要が生まれ、心のフィット感を数値化する「感性工学」の領域での対応が必要になるとされました。
最後に、マーケティング思考のために必要なこととして、プラス発想と相手の立場に立つことを挙げ、技術的なスキルと共に相手の立場に立つ力の両方を目指すことこそが「志」であるとされました。そして二宮尊徳の「道徳を忘れた経済は罪悪である。しかし経済を忘れた道徳は寝言でしかない」の言葉をご紹介いただき、締めくくられました。
質疑応答では、「野立て看板に着目したのはどのような背景からですか?」「野立て看板の設置場所はどのように開拓するのですか?」「多摩大学も野立て看板を出せば認知効果が出るでしょうか?」など質問があり、活発な議論が行われました。
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