4月21日、シティラボ東京(東京都中央区)にて、本学経営情報学部 樋笠尭士 専任講師が著書『自動運転レベル4 どうしたら社会に受け入れられるか』(学芸出版社)の出版を記念し、出版記念トーク(主催:シティラボ東京・株式会社 学芸出版社)を開催しました。
出版記念トークでは、まず樋笠専任講師が日本での“自動運転レベル4”実装までの流れと現状や、倫理面や法制度について先導する諸外国の倫理ガイドラインなどを例に挙げ丁寧に説明しました。また日本では、自動運転車に求める安全性の最低ラインに一般市民と専門家の間でズレが生じていることを問題点と指摘し、地域の社会的受容性を高めるため、アカデミズムなどの中立の組織が市民との対話を通し安全性を説くことが重要であると述べました。後半では、実証実験に参加し、自動運転の研究をする本学の学生による取り組み事例を交えながら、自動運転を軸としたまちづくりの可能性について言及しました。
本セミナーのゲストであるBOLDLY株式会社の代表取締役社長 佐治友基 氏からは、北海道や茨城県での実際の取り組み事例をご紹介いただきました。その中で、社会的受容性を高めるためには地域の力が必要であること、自動運転がレベル4になっても運転以外の業務で人の役割が重要になってくるとのお話しがあり、今後の課題について述べられました。
両者によるディスカッションでは、佐治氏から会場へ、自動運転バスにペットを乗車させてもよいかとの問いかけがあり、参加者を交えた議論が行われました。樋笠専任講師は、日本での“自動運転レベル4”実現のために、教育現場の力や挑戦することが当たり前であるという気運を醸成していくことの必要性について言及しました。
セミナー終了後には交流会が催され、異業種の方々との活発な意見交換が行われ、本学学生5名も、自動運転の実験や研究に関する知見をもとに、企業の方々と討議等を行いました。
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