12月7日、「多摩学Ⅱ」(担当教員:長島剛教授、野坂美穂准教授、履修人数:225名)の授業にゲスト講師として青梅信用金庫(本店:東京都青梅市)地域貢献部 専任副部長の及川清隆様をお招きし、「AOSYNが取り組む地域との共生~信用金庫の社会貢献活動~」をテーマにご講演いただきました。及川様は「美しい多摩川フォーラム」の事務局長も務めていらっしゃいます。
最初に青梅の地理と歴史についてご紹介いただきました。青梅には年3回のにぎやかな日があるとされ、500年の歴史を持つ青梅大祭、青梅市納涼花火大会、青梅マラソンをあげられました。江戸時代から林業が盛んで、江戸城の築城にも用いられた石灰の産地でもあり、昭和期に入ると織物が産業の主役となり、ガチャマン景気と呼ばれた昭和中期には全国でも珍しかったデパ地下があったそうです。
次に青梅信用金庫の概要をご紹介いただきました。1922年創立、今年で100周年を迎え、2022年3月末現在、預積金8,898億円、貸出金5,130億円、会員数46,667人、店舗数35店舗を誇るとのことです。業務は大きく「預金業務」「融資業務」「為替業務」があり、近年では顧客である会員からの各種相談、売上増加、技術革新など支援業務の比重が増しているそうです。信用金庫は銀行と違い、予め営業地域が決められた非営利法人であり、相互扶助の精神を持って地域活性化を図り地域貢献活動に取り組む、「地域との運命共同体」であるとされました。
続いて定住人口が減少する中で交流人口を増やし、地域経済の停滞を食い止めていこうという青梅信用金庫がCSR活動と位置付けている「美しい多摩川フォーラム」についてご紹介いただきました。これは広域連携ネットワークとして行政との連携を取り付け、多摩川を地域のコモンズとしてシンボル化していこうという取り組みです。具体的には、「経済」「環境」「教育文化」の視点で、桜並木等の観光資源の保全・活用、水質調査や水辺の清掃活動、多摩川こども環境シンポジウムの開催等を行っているとのことでした。
最後に、谷川俊太郎作詞、寺嶋陸也作曲の「多摩川の歌」をご紹介いただき、この曲が100年先まで歌い続けられるよう、後継者の育成にも力を注いでいきたいとの言葉で締めくくられました。
学生からは、「青梅信用金庫の出資金と事業活動の関連はどうなっていますか?」、「美しい多摩川フォーラムの運営に携わる職員は何名くらいですか?」など質問があり、活発な質疑応答が行われました。
青梅信用金庫はこちらから
関連ニュース
-
民間企業との連携企業
との連携民間企業やNPO等広い意味でのビジネスないしプライベートセクターを指し、経済活動に直接結びついていくという意味で重要な役割を担っています
-
政府や自治体
との連携自治体
との連携政策目的の達成を使命とし、地域産業等の現場ニーズに即した技術開発・技術指導に加え、研究開発基盤形成や制度改善にも重要な役割を担っています
-
大学や研究機関
との連携教育・
研究機関
との連携教育と学術研究に加え社会貢献をも使命とし、優れた人材の養成・確保、未来を拓く新しい知の創造と人類の知的資産の継承等の役割を担っています
-
地域住民やNPO
などとの連携NPO、
地域団体
などとの連携地域住民、地域団体、NPOなど多様な主体を含む概念で、その地域毎に様々な状況・課題があり、各地域の実情にあわせた取り組みが求められます