6月30日(木)、「経営情報論Ⅰ」(担当教員:新西誠人専任講師、履修人数203名)の授業にゲスト講師として聯想控股 (本社:中国北京市)副総裁の于浩様をZoomにてお招きし、「日中間のオープンイノベーション」をテーマにご講演いただきました。
于浩様と新西専任講師は株式会社リコーにて共に就業されていた時代があり、親交があるとのことでした。今回、情報技術を使って中国と日本の企業で新規サービスを研究開発してきた于浩様に、情報技術を活用したイノベーションや国をまたがった研究開発、中国の事情などを講演してもらい、中国でのイノベーションの方法論を学ぶ機会をいただきました。
SARS後の中国は「ゴールド10年」と呼ばれ、世界の工場と呼ばれるほどに企業誘致がうまくいったことを受け、インバウンドの整備が急速に進んだということです。そしてコロナ禍によりライフスタイルが一変しました。コロナ対策として、モバイルネットワークを活用した技術やサービス展開はアメリカを超えたともいわれています。
中国のリコーで実施してきたオープンイノベーションの事例として、コロナ禍に開発された多くのモバイルネットワークを利用した新規事業開発をご紹介いただきました。リコーが実施したハッカソンでは、自社が持つコア技術をオープンにし、中国をはじめとする世界各国の高等教育機関・企業・ベンチャー会社と共に短期間にアイデアを出し合い、事業に育て、成果を得る活動をしました。この、技術は社内で行い、事業開発は外部で行うというオープンイノベーション2.0のビジョンで様々なイノベーションを実現されたということです。
現在在籍されている聯想控股は日本でも広く普及しているPCメーカー「Lenovo」をはじめ、銀行や物流、医療など多業種にわたる企業を傘下にもつ会社です。「将来的には聯想控股とその傘下の企業はかけ橋として『資本と技術、市場』を繋げ、研究者は研究に熱中し、事業開発は市場だけを見るオープンイノベーション3.0を実現していきたい」とのことでした。
学生からは「VCとCVCの違いは何ですか?」との質問があり、于浩様は丁寧に答えてくださいました。
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