多摩大学産官学民連携 Activities Examples多摩大学産官学民連携 Activities Examples

産官学民産官学民

地域福祉の視点でまちを変える -青梅市社会福祉協議会 小林理人氏-

2025年12月15日

2025年12月4日、経営情報学部「事業構想最新事情」(担当教員:長島剛 教授、履修人数:246名)の授業において、社会福祉法人 青梅市社会福祉協議会 青梅ボランティア・市民活動センターの小林 理人氏をお迎えし、ご講演いただきました。

自然と共存するまち・青梅市

青梅市は、東京都西部に位置し、御岳山や多摩川といった豊かな自然に囲まれた山間部と市街地が共存する、人口約13万人のまちです。小林氏は、青梅市が抱える課題として、高齢化率が全国平均(29%)を上回る32%に達していることを挙げ、特に山間部における移動の困難さや、住民同士のつながりの希薄化などが深刻な問題になっていると説明しました。


地域福祉を支える社会福祉協議会

社会福祉協議会(以下:社協)は社会福祉法第109条に基づき、全国すべての市区長村に設置されている民間団体で、地域の実情に合わせた独自の事業を展開しています。青梅市社協は、「青梅地域に暮らす人々が互いに支えあい、安心して暮らせるまちづくり」を目指し活動しています。

小林氏が所属する青梅ボランティア・市民活動センターの活動は、ボランティアのコーディネートや団体の登録・相談対応、有償ボランティアによる家事援助、YouTubeチャンネルを通じた活動の発信など、多岐にわたります。

さらに、災害時には災害ボランティアセンターの開設・運営も担うことから、災害ボランティアの養成なども行い、地域の安全・安心にも大きく貢献しているそうです。

また、羽村市との連携事業である「青梅羽村企業連携社会貢献プロジェクト」では、市内の企業が福祉分野でどのように貢献できるかを模索し、CSR活動※の支援や、作業所の工賃アップや職場環境の整備にもつながる取り組みが進められていると説明しました。

自由度の高さで地域に密着

社協の活動は市民からの寄付や行政からの補助金により支えられています。行政機関に比べて自由度が高く、地域のニーズに柔軟に対応できることが強みであると小林氏は語ります。

経済や経営の視点に加え、福祉の視点から地域の活性化を考えることは、まちづくりにおいて欠かせない要素であるという強いメッセージが伝えられる講演となりました。

※CSR活動:「Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)」企業が利益追求だけでなく、社会や環境への配慮をもって行う活動のこと

青梅市社会福祉協議会:青梅市社会福祉協議会

このプロジェクトをシェアする:

青梅市社会福祉協議会 小林理人氏

多摩大学 学食にて

タグ: