2025年10月30日、経営情報学部 事業構想科の授業「事業構想最新事情」にて、東京都都市整備局 多摩まちづくり政策部 課長の武田憲明氏をお迎えし、特別講義が行われました。
講義には課長代理の沖浜祐次郎氏、萩原利彦氏にもご登壇いただき、これまでのキャリアや、現在取り組まれている事業についてご紹介いただくとともに、同局が目指す東京の将来像や、多摩のまちづくりの過去・現在、そしてこれからについてお話しいただきました。
-「2050東京戦略」-
講義の冒頭では、武田氏より東京都が掲げる総合計画「2050東京戦略」についてご紹介いただきました。この戦略は、人口減少や気候危機、テクノロジーの進化など、社会が大きく変化をする中、東京のさらなる飛躍を目指すため策定されたものです。
ここでは、まちづくり・住まい、インフラ・交通、緑と水、都市の強靭化等の幅広い分野にわたり、2050年代のビジョンと、それを実現するための戦略や施策が示されています。多摩についても重要な柱のひとつと位置づけられており、講義では以下の取り組みが紹介されました。
1.多摩都市モノレール延伸部のまちづくり
沖浜氏によると、多摩都市モノレールの延伸事業は、約7kmにわたる区間に7つの新駅が設置される計画で、2030年代半ばの開業を目指し、取り組みが進められています。
延伸部では、交通利便性の向上はもちろんのこと、沿線の緑豊かな自然をいかしながら新しい暮らし方・働き方ができるまちを目指しています。また、地域ごとの特性もいかし、個性と魅力あふれるまちづくりが進められています。
2.多摩ニュータウンのまちづくり
萩原氏によると、日本最大級のニュータウンとして誕生した多摩ニュータウンは、現在では約22万人が暮らすまちへと成長しました。しかし、入居開始から50年以上が経過し、少子高齢化や施設の高経年化といった課題も顕在化しているといいます。
こうした状況を踏まえ、「多摩ニュータウンの新たな再生方針」では、「みどり豊かで良質な住環境のストックを生かしながら、多様な人々に開かれ、誰もが活躍し、安心して住み交流できる、住・育・職が連携した新たなまち」を将来像として掲げ、取り組みが進められています。
-思いをカタチにするチカラー
東京都都市整備局は大規模な組織であるがゆえに、庁内での調整には困難が伴うと武田氏は語ります。それでも自らの発想で都市の未来を思い描き、実現していくことができるーーその魅力とやりがいを、学生たちに力強く伝えていただきました。
今回の講義は、学生たちにとって身近な多摩の都市づくりに携わる人々の情熱と、未来を見据えた発想力の大切さを感じる貴重な機会となりました。これからの多摩のまちづくりがどのように進化していくのか、今後も関心をもって見守っていきたいと思います。
東京都都市整備局:東京都都市整備局
2050東京戦略:2050東京戦略 | 都の基本計画 | 政策企画局
多摩のまちづくり戦略:多摩のまちづくり戦略について|拠点の整備|東京都都市整備局
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