経営情報学部では2023年度秋学期、「一般社団法人日本ショッピングセンター協会」のご協力のもと寄付講座として「ショッピングセンター(以下SC)論」(担当教員:松本祐一教授、履修人数:109名)を開講しています。11月17日の講義ではゲスト講師として京王電鉄株式会社(本社:東京都多摩市、以下京王電鉄)開発事業本部SC営業部 京王聖蹟桜ヶ丘SC・京王高幡SC・京王八王子SC 支配人の山路直様にご登壇いただき、「SCのリニューアルについて」をテーマにご講演いただきました。山路様は2005年に京王電鉄入社後、京王食品への出向を経て2010年に京王電鉄に復職。SC営業部にてSCの企画・運営に携わっていらっしゃいます。
最初にSCが存在する意義を「SC運営を通して、街の活性化・駅の利便性向上を図り沿線価値向上に寄与すること」とし、そのためにはSC、テナントが信頼関係の下に協働、相乗効果を発揮しお互いの価値を高め合うことが重要とされました。SCの日常運営管理を「内科」、リニューアル(リーシング)を「外科」に例えてSCの価値を高めるためにはどちらも重要とされました。
続いてリニューアル(リーシング)の実務について、その目的と意義、分析と戦略、リニューアル戦略の具体化、MD(テナント構成)プラン策定とリーシング、設計・工事開始から開業までの詳細について解説していただきました。実際のリニューアル事例としてキラリナ京王吉祥寺を取り上げ、商圏と来街者特性、立地特性、周辺環境、入館者数・売上・客数推移、フロア別の課題、近隣競合施設との比較、顧客の声などから総合的にターゲットを再設定し、各階のリニューアルの方向性を定め、動線調査結果をも踏まえキーテナントを選定、内装チェックに至るまで配慮したことも含め、詳細にわたり解説していただきました。特に強調されたのは、SCはテナントと日頃から強固な信頼関係を構築するだけでなく、顧客や地域住民、さらには協力会社ともコミュニケーションを深める必要があり、その仕事を担う者は探究心と好奇心を持って多岐に渡る業務を進める必要があるとされました。
最後に、最近の聖蹟桜ヶ丘エリアのマンション開発、同地域多摩川沿いの開発計画、高架下の活用等にも触れ、「街のコンテンツもMDと捉えることができ、SC内にとどまらずエリア全体でMDを考え関係人口を増やしていくことがこれからの時代に合致した施策と考えています」という言葉で締めくくられました。
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