経営情報学部では2023年度秋学期、「一般社団法人日本ショッピングセンター協会」のご協力のもと寄付講座として「ショッピングセンター論」(担当教員:松本祐一教授)を開講しています。9月29日の講義にはゲスト講師として渋谷スクランブルスクエア株式会社(東京都渋谷区)開発推進室長 今井靖亮様にご登壇いただき、「ショッピングセンター(SC)とは」をテーマにご講演いただきました。
今井様は現・東急株式会社に入社後、沿線社有地活用事業、大型商業施設等の企画・開発に携わってこられ、現在は東急・JR東日本・東京メトロの3社による共同事業会社である渋谷スクランブルスクエア株式会社に出向され、同社の運営、交通動線、公共空間における事業企画等を担当されています。
最初に、ショッピングセンター(以下「SC」)と百貨店を比較し、そのビジネスモデルの違いについて解説いただきました。SC事業の基本は不動産賃貸業であるものの、借主である店舗や、消費者からは、利便性や時間消費性など、高い付加価値が期待されるとのことです。続いてSCの詳細ついて立地、建物・設備、運営のそれぞれの視点で概観し、さらにSCの分類、SCの歴史、近年の事業環境の変化への対応についてご説明いただきました。特に、近年の大型再開発では商業施設のみではなくオフィスやホテル、公共空間など、複数の機能が一体となった施設が増えており、そこには人と人、人と社会を繋げる役割が期待され、それがデベロッパーの社会的責任としても考えられるようになってきたとされました。最後にSCは消費者としての私達、働き手としての私達を支える地域社会のインフラとして価値を発揮する一方、事業環境が急速に変化する現在、大きな転換期を迎えているとされました。
松本祐一教授との対談ではSCに対する志について、「買い物の場としてだけでなく、働く場、観光の場など、いろいろな来館動機を生み出したいと考えています。どう来てもらうかを考えると、まちの魅力をどう伝えるかというまちづくりの発想に行きつきます。そのための仕掛けはまちに対する消費者の想いを正しく理解したうえで、その魅力を発信していくことに尽きると考えています」とされ、講演の最後には学生たちに向けて、「当事者意識を高めて実行力を身につけてください」とエールを送っていただきました。
一般社団法人日本ショッピングセンター協会はこちら
渋谷スクランブルスクエア株式会社はこちら
-
民間企業との連携企業
との連携民間企業やNPO等広い意味でのビジネスないしプライベートセクターを指し、経済活動に直接結びついていくという意味で重要な役割を担っています
-
政府や自治体
との連携自治体
との連携政策目的の達成を使命とし、地域産業等の現場ニーズに即した技術開発・技術指導に加え、研究開発基盤形成や制度改善にも重要な役割を担っています
-
大学や研究機関
との連携教育・
研究機関
との連携教育と学術研究に加え社会貢献をも使命とし、優れた人材の養成・確保、未来を拓く新しい知の創造と人類の知的資産の継承等の役割を担っています
-
地域住民やNPO
などとの連携NPO、
地域団体
などとの連携地域住民、地域団体、NPOなど多様な主体を含む概念で、その地域毎に様々な状況・課題があり、各地域の実情にあわせた取り組みが求められます