10月19日、「事業構想最新事情」(担当教員:長島剛教授)の授業にゲスト講師として横須賀市 経営企画部 企画調整課 課長 若麻績順哉様をお招きし、「横須賀市の事業構想」をテーマにご講演いただきました。若麻績様は建設会社勤務を経て2007年に横須賀市役所に入庁。公園管理課、公園整備課を経て企画調整課/官民連携推進担当課でご活躍されています。
最初に横須賀市について地理、人口推移、地域資源、産業構造、観光資源等の側面からご紹介いただきました。続いて横須賀市が目指すまちづくりについてご説明いただきました。特に人口減少の中でも地域経済を保つために横須賀市でできることを追求したそうです。その結果、「交流人口を増加させることがポイント」と結論づけ、人や物や資金を惹きつけ、横須賀市に来る目的を創るというまちづくり戦略を創出したとのことです。具体的には定住人口が100人減少したら日帰り国内旅行者を7,600人増加させる等の数値も念頭に、横須賀市再興プラン1st STAGE(2018-2021)を策定したとのことです。そして、目指す3つのグランドデザイン「海洋都市」、「個性ある地域コミュニティのある都市」、「音楽・スポーツ・エンターティメント都市」を掲げ、フェリーの就航、アーティスト村創出事業、プロeスポーツチーム誘致、アーバンスポーツのまちとして各種大会誘致等を積極的に推進しているとのことでした。このように新たなまちづくりを目指すために行政側の職員が心がけるべきこととして、デジタルガバメントにより効率化し市民と向き合う市役所となること、市民・企業・団体・他自治体との協力関係を築くこと、スピード感と柔軟性を持ち失敗を恐れずトライすること、仕事のやり方を見直し本当に必要な仕事にあたること、の4点をあげられました。最後に、2nd STAGE(2022-2025)では、音楽やダンス、アートの力を生かしたまちづくり、スポーツの力を生かしたまちづくり、物流拠点の整備・利活用などを掲げ、民官連携の取組をさらに促進していく旨、お話しいただきました。
質疑応答では、「公務員として入庁した職員の教育はどのように行っていますか?」との質問に対し、「OJTが原則ですが、特にやりたい事があれば希望してもらいます。主体的にいろいろなモノを見てきて欲しいと指導しています」とのお答えでした。また、「事業構想という点でアイデアを出すコツなどあるのでしょうか?」との質問に対しては、「一般に行政はゴールがあってそこを目指すことが大事ですが、俯瞰力を持って目の前の面白いものを何でもやってみようということを大切にしています。」と回答され、活発な議論が行われました。
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