11月8日、「産業社会特講(企業を取り巻く環境の変化)」(担当教員:青木克彦非常勤講師、履修人数:80名)の授業にゲスト講師として株式会社CSS技術開発 (本社:東京都多摩市、以下CSS技術開発)代表取締役社長の鎌田将司様をお招きし、「建設業界と(株)CSS技術開発」のテーマでご講演いただきました。
鎌田様は北海道ご出身で一貫して測量技術に携わってこられ、2011年にCSS技術開発に入社、2022年4月から代表取締役社長として会社を率いていらっしゃいます。CSS技術開発は全国に8拠点を展開し、社員数185名(2022年4月時点)、売上15.8億円(2021年度)の企業で、従来からの測量技術に加えドローンやボートを使った水陸を問わない空間の3D測量、最新技術での3Dデータの作成を強みとしており、測量技術が社会インフラを支え私たちの暮らしを守ることから、提供するサービスを「はかる・つくる・まもる」とされています。
建設業界の問題点として、少子化による人手不足と3K(きつい・危険・汚い)のイメージをあげられ、この解決手段はICTを駆使した生産性向上と魅力的な建設現場の実現とされました。実際にICTにより建設機械を自動運転させたり、ビル屋上の高所クレーンをオフィスの自席から操作することも可能になってきており、CSS技術開発としても工事のICT化に資する技術をワキタ企業グループとして提供しているとのことです。具体的にはCSS技術開発がドローンなどを用いて高速に工事に必要な3D測量と建設機械の自動運転に必要な3D設計データを作成し、グループ会社がICT建設機械を提供しています。このような技術革新により、建設業界のイメージを国土交通省も提唱する新3K(給与が高い・休暇がとれる・希望が持てる)に変えていきたいとされました。
続いて、企業理念のCSS spiritとSDGsの取り組みについてご説明いただき、測量技術そのものがSDGsに繋がるとされました。また、職場の課題解決に向けた新しい働き方の導入、双方向のコミュニケーション活性化の諸施策について具体例を挙げてご説明いただきました。さらに、4つの経営資源として「ヒト・モノ・カネ・情報」をあげられ、最も重要な経営資源は「ヒト」であり、4資源をどの部署にどれだけ配置・投資するかを判断することこそが経営者の仕事であり、責務であると説かれました。
最後に、働く目的に言及され、何のために働くのかを考えるときに、楽な仕事で得られるものは所詮それなりであり、自分が心からやりたいと思ったことを仕事にすることで、自ら選んだ仕事だからこそふんばれるものとなり、それがやりがいとなるとされました。
学生からは、「最新の測量技術によって進化した点は?」、「なぜ測量という仕事を選んだのですか?」、「新卒採用ではどのようなところを見られますか?」、「最近、目にとまった面白い学生はいましたか?」など質問があり、活発な質疑応答が行われました。
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