経営情報学部では2023年度秋学期、「一般社団法人日本ショッピングセンター協会」のご協力のもと寄付講座として「ショッピングセンター(以下SC)論」(担当教員:松本祐一教授、履修人数:109名)を開講しています。11月10日の講義ではゲスト講師として株式会社JR中央線コミュニティデザイン(本社:東京都小金井市)運営推進本部営業企画部の関口直樹様にご登壇いただき、「SCの管理運営」をテーマにご講演いただきました。関口様は駅ビルSCのCELEO、駅高架下SCのnonowaなど中央線沿線にあるSCの管理運営業務に従事。ショップの売上増加、集客促進など企画・運営に携わっています。
最初に、マネジメントオフィス(管理事務所)の役割についてご説明いただきました。テナント売上とSCの収益は密接に関わっており、テナント売上を伸ばすことがマネジメントオフィスの中心課題で最も重要とされました。そしてSCの営業管理として重要なこととして、テナントと関係性を作り上げること、テナントを誘致して出店してもらうことの2点を挙げられました。この営業管理を日常、円滑に遂行するためには、SC施設管理がとても大切であるとされ、保安、清掃、ビルメンテナンス等を通じて、テナントスタッフ、顧客にとって快適な空間を維持することの重要性を説かれました。
続いて、プロモーションについてご説明いただきました。HP、SNS、館内ポスターを組み合わせ情報発信し顧客に周知するとのことですが、単にSNSユーザーが多いからSNS情報に偏るのでは無く、自らの現状や強み等を考えると館内ポスター掲出が広告宣伝として最も効果が大きい場合もあり得ることを、具体例を示しご説明いただきました。
最後に、イベントについてご説明いただきました。イメージ醸成イベント、集客イベント、売上イベント(売上直結型イベント)の3つのアプローチをバランスよく実施し、幅広い顧客に利用してもらうことが大切とされ、キャラクターショー、物販イベント、クーポン・ポイントアップなど、具体例を挙げながら、そのねらいと期待される効果について解説していただきました。
質疑応答では、「10年前と今を比べてみて、SCに起こっている変化はありますか?」との問いに対し、「地域密着を掲げるSCが目立つようになりました。Webで何でも購入できる時代、改めて半径2km圏内の顧客を取り戻す動きが強くなっています」と回答され、地域の独自性に着目した差別化の重要性を強調されていました。
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