11月2日、「事業構想最新事情」(担当教員:長島剛教授、履修人数:271名)の授業にゲスト講師として東京都 都市整備局 開発企画課 岩瀬正久様をお招きし、「『まちづくり』の方法と多摩都市モノレールの延伸事業」をテーマにご講演いただきました。岩瀬様は民間の設備施工会社、川崎市役所を経て2009年に東京都に入都。東京都庁の仕事は都市づくり、環境、産業、文化、福祉など多岐の分野にわたるそうですが、現在は多摩地域のまちづくりに携わってるそうです。
最初に多摩都市モノレールの延伸事業の概要についてご説明いただきました。平成10年に約5.4kmで営業運転を開始し平成12年には現在の約16.0kmとなったそうですが、今後2030年代半ばを目標として上北台から箱根ヶ崎間の約7.0km、7駅の延伸を行うべく進めているそうです。この延伸事業は「未来の東京」戦略Version up 2022において「東京の活動を支える交通・物流ネットワークを更に強化する」事業の一つに位置付けられており、取り組みを加速しているとのことです。
続いて一般的なまちづくりの方法や事業についてご紹介いただきました。都市計画的な観点で考えると、東京都全体の将来像や方針等を示した都市づくりグランドデザインという行政計画等があり、それらを踏まえ都道府県レベルの都市計画区域マスタープラン、さらに市区町村の都市計画マスタープランがあり、その下に、個々の具体的な都市計画があるといった階層的な体系になっています。そして2040年代に向けた東京都の都市づくりの目標「活力とゆとりのある高度成熟都市」に向け7つの戦略を設定し先進的な取組を進めているとのことです。
最後に、モノレール延伸部沿線のまちづくりについてご説明いただきました。一般的にまちづくりを考える際には現状の分析や社会状況などの変化、住民の意見などを踏まえるそうです。多摩都市モノレール延伸部沿線のまちづくりで特筆すべき点としては、狭山丘陵の緑豊かな環境や、食・農・工など特色ある地域産業を生かし多摩の魅力を引き上げることが重要であるとのことです。
質疑応答では、民間企業から公務員に転身した理由、多摩都市モノレールの駅周辺のまちづくりの具体策、狭山丘陵の具体的な活用イメージなど、様々な質問があり、活発な議論と意見交換が行われました。
関連ニュース
-
民間企業との連携企業
との連携民間企業やNPO等広い意味でのビジネスないしプライベートセクターを指し、経済活動に直接結びついていくという意味で重要な役割を担っています
-
政府や自治体
との連携自治体
との連携政策目的の達成を使命とし、地域産業等の現場ニーズに即した技術開発・技術指導に加え、研究開発基盤形成や制度改善にも重要な役割を担っています
-
大学や研究機関
との連携教育・
研究機関
との連携教育と学術研究に加え社会貢献をも使命とし、優れた人材の養成・確保、未来を拓く新しい知の創造と人類の知的資産の継承等の役割を担っています
-
地域住民やNPO
などとの連携NPO、
地域団体
などとの連携地域住民、地域団体、NPOなど多様な主体を含む概念で、その地域毎に様々な状況・課題があり、各地域の実情にあわせた取り組みが求められます