11月8日、「多摩学」(担当教員:長島剛教授・野坂美穂准教授、履修人数:191名)の授業にゲスト講師として株式会社タカキ(本社:東京都東大和市、以下「タカキ」)代表取締役社長の髙木聡様をお招きし、タカキの事業や経営方針、人材育成等幅広くご講演いただきました。
タカキは創業67年、役員・社員数124名を擁する、住宅・非住宅資材の販売、木材プレカット加工、不動産賃貸を事業の3本柱とする、「家づくりに必要な材料を大工さんや工務店さんに提供する」会社とのことです。企業理念を「地域に暮らす人の『良い住まいづくり』をお手伝いしていくこと」と定め、この理念を中心に据えた経営モデルを構築されているとのことでした。
続いて、タカキが販売店の中でも選ばれている理由についてお話しいただきました。直接的な顧客である工務店、大工、施主に加えメーカー、商社、問屋といった仕入れ先、さらには金融機関、専門事務所も事業推進に不可欠なパートナーと捉え、共に取り組む「取組先」と位置付け永続的な共存共栄を目指しているとのことです。また、大工職への志願者を支援するため、一般社団法人東京大工塾への参画、工務店への雇用支援金サポートなどを図っているとのことでした。また、建築基準法改正にともなう法制度への対応に関して、積極的な情報提供を行うことで工務店側の負担を増やさない工夫をしているとのことでした。
さらに、これまで非木材が主流であった非住宅建築物の木材化についてご説明いただきました。非住宅でも低層部では木造建築の潜在需要が高いと考え、計画初期から顧客、取組先と連携する体制を構築し、焼酎製造工場、帆前掛け製造工場、保育園、教会等の木造建築事例をご紹介いただきました。加えて「夏休み木工チャレンジ」といった地域の子どもたちが木に親しむ場を設ける活動も行っているとのことです。
最後に人材育成についてお話いただきました。人材=人財と捉え人が育つ環境を整えることが肝要とし、各種研修の充実に加え、人的交流を促すためのサークル活動も奨励しているとのことでした。そしてこれから社会に飛び立っていく学生たちに向けて、タカキが求める人材は「価値観を共有できる人」、「チームに貢献できる人」、「明るい挨拶のできる人」とされ、熱いエールをいただきました。
質疑応答では、「創業67年でここまで成長した理由は何でしょうか?」、「イノベーションはどのようなところにあったのでしょうか?」、「日本産の木材の活用についてどのような対策が取られているのでしょうか?」等の質問があり、活発な議論、意見交換がおこなわれました。
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