経営情報学部では2023年度秋学期、「一般社団法人日本ショッピングセンター協会」のご協力のもと寄付講座として「ショッピングセンター(以下SC)論」(担当教員:松本祐一教授)を開講しています。10月6日の講義ではゲスト講師として東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区)マーケティング本部 まちづくり部門 開発戦略ユニット マネージャーの永富宣治様にご登壇いただき、「SCの新規開発手順・近年の新規開発SC・新規開発事例」をテーマにご講演いただきました。
永富様は2000年に東日本旅客鉄道(株)に入社。駅ナカ、駅ビル等の不動産開発、商業施設の開発、海外SCのコンサルティング・開発等をご経験され、現在は新宿駅将来開発として、まちづくり、エリアマネジメント、ビジネスモデル策定、都市計画協議等に携わっていらっしゃいます。
最初にSCの業態特性は「計画性」、「集積性」、「総合性」、「統一性」に集約されるとし、「不動産業」、「小売業」、「サービス業」の3つの顔を持つとされました。そしてSC開発の詳細について、その仕事の内容、開発業務の流れ、マーケティング、人の流れと動き方を観察することの重要性、事業収支計画の策定等についてご説明いただきました。加えてSC開発ならではの側面として、空間をデザインするという感性が必要、テナントリーシング、地元対応といった泥臭い交渉ごとが必要という点について解説いただきました。続いて、最近の新規開発SCとして、JR横浜タワー、ジ・アウトレット湘南平塚、三井アウトレットパーク大阪門真等を例にそれらSCの設計思想と特徴について解説していただきました。最後に、多元的な要素が絡み合うSC開発を遂行するには、新しいものを創り出す難しさを楽しめるかが重要であり、正解のない世界で、一人で完結できないボリュームを、そして不確実な未来と向き合うことを怖がらないことが肝要であるとされ、これから世の中にはばたく学生たちにエールを送っていただきました。
質疑応答では、「自らが創りたいと思うSCのコンセプトはどのようなものですか?」との問いに対し、「買い物だけでなく、行くだけで楽しいと感じる場所です。SCと名のらない方が良いのかも知れませんが」と回答されSCのさらに先を見つめているようでした。
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