多摩大学産官学民連携 Activities Examples多摩大学産官学民連携 Activities Examples

産官学民産官学民

「ボランティア」の本質に触れる ボランティアコーディネーター  日比野 勲氏 特別講演

2025年11月13日

2025年11月4日、経営情報学部 事業構想科の授業「NPO・NGO論」にて、ボランティアコーディネーターの日比野 勲氏による特別講義が行われました。講義ではボランティアの基本概念やNPOとの関係、活動に携わる際の心構えについて、実体験をもとにクイズを交えながら語られました。

ボランティア活動の四原則

日比野氏は、ボランティア活動の四原則として「自発性」「無償性」「公共性」「先駆性」を挙げました。なかでも「先駆性」については、行政の支援が届きにくい”はざま”の領域において、民間が自発的に始めた取り組みとして「こども食堂」を紹介。現在では全国約1万か所にまで広がり、困窮する子どもたちをささえる重要な役割を担っています。

一方で、「こども食堂」が増え続けることが本当に望ましいことなのかという疑問も投げかけました。ボランティア支援の拡大を喜ぶだけでなく、困窮の根本的な原因に目を向け、解決を目指すべきではないかーーそうした視点を持つことの必要性についても説きました。

自らの意思で「関わる」ということ

日比野氏は、ボランティア活動と奉仕活動の違いについても解説。ボランティアは誰かに命じられて行うものではなく、自らの意思で「関わるもの」であり、労働とは異なる性質を持っているといいます。そのため労働基準法の適用外であり、特有の危険性や課題も存在します。

活動に携わる者としての心の持ち方、仲間との関係性の築き方、そして支援の在り方などを適切に理解し、十分に準備して参加することの重要性を強調しました。

存在そのものに意義がある

「ボランティアの価値は、機能や成果よりも、その存在そのものにある」と日比野氏は語ります。趣味や仕事とボランティア活動がつながることで、自分自身の世界が広がり、思いもよらない発見が生まれる可能性もあると述べ、「ぜひ積極的に参加し、仲間と一緒に世界を広げてほしい」と締めくくりました。

このプロジェクトをシェアする:

ボランティアコーディネーター 日比野 勲氏

クイズ形式で理解を深める

タグ: