-事業構想論― 認定NPO法人ピッコラーレ 代表理事 中島かおり様 ご登壇
6月12日、「事業構想論」*1の授業に、認定NPO法人ピッコラーレ 代表理事 中島かおり様をお迎えし、「妊娠に関わる支援事業の構想」についてお話しいただきました。
ピッコラーレは、妊娠がもたらす複雑な感情や状況に寄り添い、困難や不安を抱える人たちを支援するNPO法人です。
中島氏は第1子出産時に「自分の意思で選択できなかった」と感じたことをきっかけに、「誰もが自身の体や人生について自由に選択し、決断できる社会システムの構築が必要だ」と考え、第2子出産後に資格を取得し、助産師として働き始めました。
妊婦の心と体に寄り添うケアに取り組む中で、困難を抱えたまま出産に向き合う妊婦や、妊娠にまつわる社会的課題を目の当たりにし、思いがけない妊娠などで、妊娠が困りごとになってしまっている人たちのための相談窓口「にんしんSOS東京」を、7人の仲間とともに立ち上げます。
当初、クラウドファンディングで調達した300万円を元手に、人づてに格安で事務所の提供をうけ、クラウド上でコールセンター設置するなど工夫を重ねて活動を展開します。その後、日本財団から800万円の助成を受け、任意団体から一般社団法人を取得し活動を拡大。研修を通じて仲間を育成し、事業収益を確保する体制も整えつつ、バックオフィス機能や人材確保にも目を向け、しっかりとした組織の基盤作りにも取り組みました。
公益性の高い事業を幅広く展開するために、2018年11月にNPO法人ピッコラーレを設立(一般社団法人にんしんSOS東京は解散)。現在は妊娠葛藤や中絶後の相談窓口の運営、困難を抱える妊婦の居場所づくり、支援員の育成や現場で見えてきた妊娠にまつわる課題を多角的に考える研修・啓発活動、課題解決を目指した調査と政策提言といった4つのプロジェクトを基軸に、誰もが自由で幸せに生きられる社会を目指して活動しています。
これまでの常識を覆し、新たな価値を創造するプロセスを語った中島氏の講義は、学生たちに貴重な視点を提供するものとなりました。
認定NPO法人 ピッコラーレのホームページはこちら
認定NPO法人 ピッコラーレ – ピッコラーレは、「にんしん」をきっかけに、誰も孤立することなく、 自由に幸せに生きることができる社会の実現を目指します。
*1本講話は、「事業構想論」(担当教員:松本祐一教授、履修人数:325名)の授業において行われ、事業構想の実践者から事業構想とは何かというヒントを学ぶ講義です。
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